発注者主導とはXXである

発注者主導とはXXである

突然ですが、みなさん。
「ユーザー主導(発注者主導)を実現するために大切な事を一言で答えてください。」
「XXには何が入るか教えてください。」
そう言われたら、何て答えますか?

先日、講演の機会を頂いたときに、参加者の皆さんにこの質問を投げかけました。

すると、
「発注者主導とはハラをくくることである」
「発注者主導とは正義である」
といったお答えをいただくことができました。

どれもお答えいただいた方の人となりや苦労された経験が垣間見え、なるほどと唸るものでした。

実はこの質問、私たちJosys-ledのメンバーが、情報化部門に配属になったときから、そしてシステム再構築の期間中もずっと、答えを探し続けてきた問いなのです。

発注者(ユーザー)と言っても、さまざまな業種や業務内容、たどってきた歴史があります。

ビジネスの提供とIT活用が密接に直結し、変化への追随が素早く求められるのか否か。システムは直接顧客が利用する者なのか、社員が利用するものなのか。その規模は複数の部門にまたがるような大規模なものなのか、否か。情報部門や情報システム子会社があるのか、アウトソーシングの範囲はどうなっているのか、どう変遷したのか、などなど。

 そういった様々な背景や要員から、○○に入る答えというのは変わって来るのだと思います。

コンサルティングやソリューションを提供する立場の人は「解決策はこれが一番、これしかない!」と言います。
しかし、本当はそうではないはずです。

誰かの答えが参考になることはあっても、そのまま自分の答えになるということはない。
それは、現場で苦労されている皆さまであれば理解いただけるのではないでしょうか。

私たちが○○の問いに対し、システム再構築を実施するタイミングで出した答えは「発注者主導(ユーザー主導)とはシステムをグラスボックス化することである」というものでした。
そして、再構築を経験した今、その答えは「発注者主導(ユーザー主導)とは備えることである」というのが適切だと感じます。

ベンダーへの丸投げからの脱却のために「発注者主導」の実現を目指した私たちが、なぜそのような問いを持つようになったのか。そしてその問いに出した答えであるグラスボックス化とは何か。備えるとは何か。なぜ経験を通して「グラスボックス」が「備える」へと変化していったのか。

私たちが出した答えは、さまざまな答えがある中のひとつにすぎませんが、発注主者主導を目指そうとしている、またはその途上のみなさんの少しでも参考になるよう私たちの経験や考えをお伝えできれば思います。